ぐうぐう猫たんのブログ

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【実家の片付け体験談・その3】片づけのプロにお願いして良かったこと

地方に住む一人暮らしの義父は、賃貸の一軒家と倉庫に大量の荷物を詰め込んでいました。

遺品整理の専門業者さんにお願いして実家を片付けた記録の3回目です。

自宅の片付けは難航

義父の賃貸の一軒家は、車の往来が激しい割には狭い道路のそばに建っていました。

片付け専門業者Gさんから、
「出した荷物をそのまま大型トラックに積み込めないので、玄関前に止めた軽トラに積んで少しずつ運び出すので、時間がかかりそうです。」
と連絡がありました。

それに、荷物の選別にも手間取っているそう。

夫は、
「すべて捨てても構わない。」
とお願いしましたが、やはり貴重品がないか、遺影や位牌がないか、などを確認しながら、作業をしてくださっていました。

それに当たり前ですが、何でもかんでも一緒に捨てることはできないので、段ボールを開けて、物の分別をしながらの作業ということでした。

倉庫の片付けが早く終わったのは、見た目で分かる大きな物が多かったからです。

さらに、入院中の義父からの依頼で、「入れ歯」を探してもらっていました。

「入院するとき、大事な入れ歯がないなんて。」
「物がありすぎるから、本当に大切な物がどこにあるか分らなくなるんだわ。」
という言葉をぐっと飲み込んで、私はGさんに入れ歯の捜索をお願いしました。
もちろん、見つかるはずはないと心では思いながら。。。

この自宅の片付け中に、義父は亡くなりました。

亡くなってまもなくしてGさんから連絡があり、あの小さな入れ歯を見つけてくださったのだそう。
「間に合わずに、申し訳ありません。」
とGさんから言われた時、感じたことがあります。

Gさんは依頼者である私たち夫婦に寄り添ってくれていますが、義父の気持ちや生き方にも寄り添ってくれているのだと。

どうしてこんなに物を溜め込むのか、という原因を突き詰める私たちとは違って、こうなってしまった義父の生き方と向き合いながら、作業を進めてくれているのだな、と。
そうでなければ、このような仕事はできないだろうと思います。

自宅の片付けには1ヶ月程度かかり、終了の連絡をもらい、夫が見に行きました。当然、何も残っておらず。

義父の入院、お葬式、家の片付けで怒濤の1ヶ月半が過ぎていました。

片付け以外のこと

今回の片付けで、Gさんには片付け以外のこともしていただきました。

一つ目は、賃貸の一軒家と倉庫のそれぞれの仲介不動産会社と家主への連絡と手続きです。

住宅は夫が保証人だったので契約書の写しがありましたが、どのように状況を話して契約解除までの手続きをしたらよいものか?と考えていました。

ところが、Gさんが
「それぞれの不動産会社は知っているし、行政からの依頼でこのような交渉はよくやっていますから。」
と引き受けてくださり、私たち夫婦のしたことは最後の家賃を支払うことだけでした。

また、電気と水道、ガスの解約も片付け終了時に即日でしてもらい、最後は車の処分も。

私は義父の見舞いや、退院後に生活するための施設を捜すだけで精一杯だったので、このような手続きをしてもらったのは本当に助かりました。

実家の片付けを終えて

我が家のようにあそこまで多くの物を片付けるというのはレアケースだと思いますが、多かれ少なかれ同じような不安や心配を持っている人は多いと思います。

両親と同居でない限り、主が亡くなった家の片付けはしなければなりません。

私たち夫婦が亡くなった後は、子どもたちがその片付けをすることになります。
その片付けが少しでも楽なように。
また、自分自身の大切な物や必要な物がある場所がすぐにわかるように。

そんな空間にしたいと考えて、今回の住み替えでは、コンパクトでシンプルな生活ができる空間を作ることを目的にしたのでした。